Q&A・感想

No.251 Q:技術の効果的な習得法はありますか?
ちなみに「守・破・離」のような古来からの学習法は本当に効果があるのでしょうか?
A:世間一般的に、技術の習得においてよく誤解するポイントなのですが、「守・破・離」ような詰め込み教育では実際に技を習得する事はできません!

これは「守」の段階…「ひたすら上司や先生に言われるがままに情報や型を詰め込む作業」が完全に間違っている(実際には全く使えない)からです。

へたをすればそれは間違った情報を鵜呑みにするだけの洗脳や偏見・決め付けになったり、実際の状況を正確に理解していない間違った対応にもなるからです。

また仮にいくら良い技術を完璧に伝達したとしても、生徒本人がその意味や重要性を理解してなかったり、延いてはそれ自体の必要性や興味を持っていなければ、ただその場で情報を丸暗記・コピーするだけの状態となり、後にその技術が必要となった時には全部忘れ去ってしまっているからです。
(これは、人間の持つ生理的機能として、不要な情報はすべて無意識に強制排除してしまうためである。)

実際に技術を習得した全ての成功者は、例え基礎やどの段階であっても先ず自分で必要性や不要性を判断し、実際に使える技術や情報だけを取り入れ、逆に使えない不要な技術は全て捨てており、また実際にそうする事によってその段階ごとに正しい必要な技術のみが確実に身についていくからです。

(実際に腕の良い職人は、良い物と悪い物の見極めに対して極めて頑固者でもあるのはそういう理由からです。逆に、良し悪しの分別無く、何にでも流されるタイプで本当に腕の良い職人は誰もいないのもうなずけますね。
又、一見他人の言いなりになっているように見える生徒でも実際の上達者は自分なりの感覚で良し悪しを実感していたり、何気に本能で理解しながら学習しているものです。)

従って、学習する本人がその技術や分野に興味を持ったり、具体的意味や必要性を感じていなければ、実際に使える技は全く身につかない(実際に応用が利かない)訳です。

そのため教育指導側としては、生徒にどれだけその技術の意味や重要性を理解させれるか、その分野の魅力を引き出して興味を持ってもらうかなどが重要なカギとなる訳です。

結局、格闘技やスポーツの分野においても、実際に練習していて深く幅広く楽しめる内容(どんどんはまるだけの内容)でなければ生徒も十分に育たない訳です。



 2008/05/10 3:33:23


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