Q&A・感想

No.264 Q:「商業主義の排除」についての質問なのですが、道場経営も一つの商売になるのでは?
A:昔から一般的によく誤解されるポイントなのですが、そもそも「道場(強くなるための練習の場)」と「道場経営(道場を使った商売)」は違います。

本来「道場経営」は、「道場」が健全に成り立つ上での運営や商売でなければ根本的に意味がありませんので、道場そのものを振り回す身勝手ご都合主義でしかない「商業主義」などが道場の先に出しゃばってはなりません。

又、「強くなるための作業」と「生活」は全く別物であり、強くなるための練習の場である「道場」と、生活のための「仕事」はちゃんと分けて考えなければなりません。

更には、いくら生活のための仕事でも、世の中、自分ひとりが生きてる訳ではなく、たくさんの人々も同時に生きている訳なので、必然的に他人に迷惑をかけず、社会と最低限協力しながら生きていくための いわば「生活確保のための仕事」と、「迷惑を考えない詐欺商売や、ただの贅沢や金儲け目的の仕事」とでは全く意味が違います。


これらの優先順位をまとめると、

第一段階:お互いに迷惑にならず健全に共存できる社会の中で生活するための仕事を確保
第二段階:強くなるための練習の場としての道場を確保
第三段階:上記第一・第二段階が完全に成立する上での贅沢・金もうけとしての仕事
※(この第三段階で初めて道場経営や趣味を兼ねた仕事などが成立する)

となります。


 《補足》

優先順位を無視したり、本来の道場やスポーツクラブの在り方を無視して経営側が商売に走ると、根本的に金儲けが目的となってしまう事で、逆に健康を害するような身勝手な間違った練習が蔓延ってしまいます。

それら商業主義によって道場やジム・スポーツクラブなどでよく引き起こる具体的被害例を挙げるならば、
健全な肉体を消耗させるダイエット行為そのものや、筋肉増強剤やステロイド・その他のホルモン剤・サプリメントを販売する事で体調不良や入院を余儀なくされる事態となり、最悪の場合、そのまま体の自立抵抗力を落とし死に至る結果を招いたり、
実戦やハイレベル運動に不可欠な「速筋」を強引に引き延ばして潰してしまうだけの愚行でしかない「加圧トレーニング」…(腕や足などにゴムベルト等を強く巻きつけ、血流の出口をふさいだ状態にしてからその筋肉を動かす事で、入口から血液がどんどん流れこみ、その筋肉末端部分が風船が膨らむように急激に膨張し、その結果、筋肉皮膜が急激に膨らんだ中間筋・持久筋状態になる事によって筋組織がもろく薄くズタボロになるトレーニング)によって、筋力やスピードが激減し、筋組織が破壊され非常にもろい状態になるため、極端に打たれもろい体になったり、同時にしょっちゅう怪我をしやすくなる訳です。

これら以外にも効果の全くない、むしろ逆効果になるトレーニングは無数にあるので、各自が意識を高め注意しなければなりません。

結局、実証のない「情報のための情報文化」の弊害として、他人の迷惑を全く考えない身勝手な悪商・マスコミ情報に流される事で、あらゆる詐欺商売が道場やスポーツクラブ全般・一般社会に蔓延してしまうのです。

そのため、当道場としては上記優先順位を守り、本来道場としての正しい在り方である「強くなるための練習の場を確保する事」を念頭に置いた活動をしていくという意味です。



 2011年08月20日 9:22:53


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